『英語耳』を英語講師がレビュー│実際に使ってみた感想と使い方の注意点や効果

英語のリスニングが苦手、英会話で言いたいことがうまく伝わらない——そんな悩みを持つ日本人学習者が数多くいます。
実は、「英語が聞こえない」「話せない」と感じる原因の多くは、発音の理解不足にあることをご存じでしょうか?

この記事では、英検1級、TOEIC960点を取得している筆者が、英語発音の学習本としてロングセラーを誇る『英語耳』(松澤喜好著)を徹底レビュー。

実際に使って感じた効果や、どんな人に向いているのか、どう活用すべきかなどを、リアルな体験とともに詳しく紹介していきます。

英語耳とは?20年以上売れ続ける発音学習の名著

『英語耳』(松澤喜好 著)は、日本人のための発音トレーニング教材の定番です。2000年の初版以来、多くの英語学習者に支持されてきました。

英語が聞き取れない・話せないという悩みに対して、「発音理解が根本的に不足している」という視点からアプローチしており、日本人が苦手とする音の習得に特化した構成となっています。

音声教材と連動しながら、発音記号・口の動かし方・舌の位置などを実践的に学べるのが特長です。

なぜ『英語耳』が必須なのか?私の体験とともに

私が英語学習をする中で、感じた壁の一つとして「ネイティブの早い英語が聞き取れない」「自信をもってスピーキングができない」ということがありました。
でも今思えば、それは当然です。発音を知らなければ、相手の発音も自分の発音も正確に扱えないからです。

そのとき出会ったのが『英語耳』でした。

この本を通して、発音記号や音の変化、リエゾン(音のつながり)などを学ぶ中で、英語が「音」としてクリアに聞こえるようになり、リスニングやスピーキングのハードルが一気に下がったのです。

発音は大切、でも完璧である必要はない

ひとつ強調しておきたいのは、「発音は大事だけれど、完璧を目指す必要はない」ということです。

英語は世界中で使われているグローバル言語であり、ネイティブスピーカー以外の英語話者も多数存在します。つまり、発音やアクセントには多様性があります。

✔ 通じれば十分
✔ 日本人アクセントでもまったく問題ない

『英語耳』を完璧に仕上げる必要はありません。あくまで発音の重要なところをおさえて「通じる発音」を目指す教材です。

英語耳の構成と内容|難しすぎず、わかりやすい

『英語耳』の特徴は、初心者でも無理なく読めるボリューム感と構成のわかりやすさです。内容は次のように整理されています。

  • 日本語と英語の発音の違い
  • 発音記号の意味と使い方
  • 子音・母音それぞれの攻略法
  • 音の連結・脱落など英語特有の音の変化
  • 実際に声に出してトレーニングするセクション

図解と音声が連携しており、初心者でも迷いなく進められるのが魅力です。
「発音をちゃんと習ったことがない」という方には必須の参考書です。

どう使えば効果的?学習のコツ

ただ読むだけでは英語耳の効果は半減します。以下のような学習法を取り入れることで、成果が見えやすくなります。

🔸 音声を聞きながら声に出す(シャドーイング・オーバーラッピング)

口を動かして声に出すことが何より重要です。音声を流しながら一緒に発音して、リズム・抑揚を体に覚え込ませましょう。

🔸 録音して自分の発音をチェック

スマートフォンの録音機能を使い、自分の発音とネイティブの音声を聞き比べると、改善点が見えてきます。

🔸 英会話や単語学習でも発音を意識する

普段の学習(単語帳、スピーキング練習、会話練習)でも、『英語耳』で学んだ発音方法を意識するだけで効果が倍増します。

🔸 わからなかったところは本に戻る

すべてを一気に理解しようとせず、「あれ?」と思ったときに何度でもこの本に戻る習慣をつけることが上達のカギです。

🔸 ずっとやり続ける必要はない

『英語耳』は永遠にやり続ける本ではありません。内容を一通り理解したら、実際の音読や会話練習、単語学習の中で発音を意識して実践することが最も大切です。学びを「知識」で終わらせず、「使えるスキル」に変える段階に移行しましょう。

『英語耳』はこんな人におすすめ!

✔ 英語の発音が苦手な人

これまで発音についてあまり学んでこなかった方にとって、『英語耳』は最適な入門書です。発音記号や音の出し方が丁寧に解説されており、独学でもしっかり理解できます。

✔ 英語を聞き取れないと感じている人

リスニング力を上げたい方にもおすすめです。音が聞き取れない原因の多くは、発音の知識がないことにあります。音の変化やつながりを理解することで、英語が自然に聞き取れるようになります。

✔ 英会話に自信が持てない人

「自分の発音が通じるか不安」「英語を話すのが怖い」と感じている方にとって、『英語耳』は発音の基礎を固め、自信をつける助けになります。口の動かし方まで学べるので、通じやすい発音が身につきます。

✔ 発音記号が苦手な人

「発音記号=難しい」というイメージを持っている人にも向いています。『英語耳』では一つひとつの記号の意味や音を、図解と音声で丁寧に教えてくれます。

✔ 忙しくて学習時間が取りづらい人

全体の分量が多すぎないため、スキマ時間を使って無理なく学習を続けられます。1日15分程度のトレーニングでも、発音感覚は少しずつ鍛えられます。


気に入ったら「単語耳」などのシリーズ本もアリ

『英語耳』シリーズには、ドリル形式や応用編、単語学習用の『単語耳』などもあります。特に『単語耳』は、単語と発音をセットで覚えたい人に好評です。

とはいえ、いきなりシリーズすべてに手を出す必要はありません。
まずは「青い表紙の英語耳」一冊をやり切ることが最優先です。この一冊で発音の基礎を固めるだけでも、英語学習は一気に前進します。

まとめ|『英語耳』は、英語の音を味方につけるための一冊

『英語耳』は、英語を「音」から変えたいすべての人にとっての出発点です。

✔ 発音が変わると、リスニング力が変わる
✔ リスニング力が変わると、英会話がスムーズになる
✔ 自信がつくことで、英語学習そのものが楽しくなる

こんな好循環を生み出してくれるのが『英語耳』です。

発音に自信がない、英語が聞き取れない、でも英語を話せるようになりたい——
そんな方は、まず『英語耳』を手に取ってみてください。
発音を知ることが、英語のすべてを変える第一歩になります。

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投稿者プロフィール

川端 啓豊
川端 啓豊
東京大学法学部卒。大学卒業後、自動車メーカーにて勤務し、働きながら公認会計士試験に一発合格(合格者のうち、上位3%合格)。
現在は監査法人にて会計監査・IT監査に従事するとともに、海外経験なしで英語を習得した経験を生かして英語教育業に携わっています。
保有資格:公認会計士、英検1級、TOEIC960点