英語聞き流しは効果なし?東大卒英語講師が絶対NGなやり方と正しい方法を徹底解説!
はじめに
「英語は聞き流すだけで上達する」—キャッチコピーとしては魅力的ですが、実際には賛否が分かれる学習法です。
意味が分からない英語をただBGMのように流すだけでは、リスニング力は劇的には伸びません。
本記事では、英検1級、TOEIC960点を取得した筆者が、聞き流し学習がなぜ過大評価されがちなのか?どのようにすれば効果的になるのか?を、第二言語習得の研究・実例・具体的学習法を交えて徹底解説します。
英語聞き流しとは? 📚
英語聞き流し学習は、集中して机に向かうのではなく、生活の一部として英語音声を常に流す学習法です。
- 🚃 通勤中にポッドキャストを聞く
- 🧹 家事中に英語ドラマを流す
- 🛏 就寝時にオーディオブックを再生する
「忙しくても効率的に学べる」と思われがちですが、条件を満たさなければ効果は限定的です。
聞き流しが流行る理由 💡
なぜ「聞き流すだけで英語ができる」と信じられてしまうのでしょうか?心理的背景を見てみましょう。
- 「楽に身につく」幻想
多くの人は「努力なしに習得したい」という願望を持っています。聞き流し教材はその心理を突いています。 - 子どもが言語を覚えるプロセスとの混同
赤ちゃんが言語を習得するのは、大量のインプットがあるからですが、同時に「意味と結びついた環境」が必須です。大人が意味を理解せずに聞くだけでは同じ効果は出ません。 - マーケティング戦略
「聞くだけでOK」というメッセージは強力なセールスポイント。教材業界で聞き流しが定期的にブームになるのもこのためです。
意味を理解しない聞き流しは効果が薄い ⚠️
ただ聞くだけで効果が出ないのはなぜでしょうか?
野球選手の例から見る「限界」
日本で長年プレーする外国人選手の中には、日本語を日常的に耳にしているにもかかわらず、日本語が話せない人がいます。
これは、意味を理解しない音は脳にとって「ただの雑音」だからです。
脳科学的な視点
- 脳は「意味のある音声」だけを長期記憶に残す
- 意味不明な音は「環境音」と同じ扱いになる
- 言語として処理されなければ、学習効果はほぼゼロ
英語聞き流しが効果を発揮する条件 🌟
聞き流しを「ただの雑音」から「学習」に変えるカギは、理解度です。
8割理解できる音声が最適
- 既に知っている単語・文法が大部分
- 少しの未知表現が含まれている
- 文脈で推測可能
このバランスが脳にとって「ちょうどよい負荷」となり、語彙やリスニング力の定着を加速させます。
第二言語習得研究から見る聞き流し 🧪
言語学者Krashenの「インプット仮説」では、学習者は 「i+1(現状より少し難しいインプット)」 によって成長すると説明されています。
- i(今できること):理解できる部分
- +1(少し難しい要素):推測や注意を促す部分
まさに「8割理解できる聞き流し音声」がこの条件に当てはまります。
聞き流しが効果的なシーン ⏱
英語聞き流しは、メイン学習ではなく補助的な学習法として活用するのがベストです。
- 語彙の定着 ✍️
既習単語を繰り返し聞くことで「頭で知っている」から「耳で即座に認識できる」状態へ。 - リスニングの耳慣らし 👂
英語特有の音の連結・脱落に触れ続けることで、自然なスピードの会話も聞き取れるようになります。 - 試験対策前のウォームアップ 🎤
TOEICや英検直前に英語耳を温めるのに最適です。
聞き流し学習の限界 🚫
しかし、聞き流しだけで万能ではありません。
- 話せるようにはならない
スピーキングにはアウトプット練習が必須。 - 文法は強化されない
音の理解だけでは正確な文構造を習得できません。 - 集中度が低いと効果は限定的
完全にBGM化すると、学習効果はごくわずかです。
成功例と失敗例の比較 📊
成功例
- 中級者が英語でYouTube動画を繰り返し見て、徐々に字幕なしでも理解できるようになった
- 旅行前に現地ニュースを毎日聞き流し、会話でフレーズを即座に認識できた
失敗例
- 初心者が難しすぎるドラマを流しっぱなし → 結局ほとんど聞き取れず挫折
- 英語をBGM代わりに流したが、半年後もリスニングスコアに変化なし
レベル別・効果的な聞き流し活用法 🎯
初心者
- 教材:NHK基礎英語、やさしい英語ニュース
- 目的:リスニングに慣れる
中級者
- 教材:VOA Learning English、英語YouTube
- 目的:スピード対応力を強化、語彙を文脈で習得
上級者
- 教材:CNN,BBCニュース
- 目的:高度な内容を処理する力、リスニング持久力の強化
聞き流し+他学習との組み合わせ法 🔄
聞き流し単独ではなく、以下を組み合わせると効果は飛躍的に伸びます。
- 精聴(スクリプトを見ながら理解)
- シャドーイング(音を真似て発話)
- ディクテーション(書き取り)
→ 聞き流しは「量」を担保し、上記は「質」を担保します。
まとめ 📝
英語聞き流しは「魔法の学習法」ではありません。
しかし、8割理解できる音声を選び、補助学習として活用すれば確かな効果を発揮します。
- 意味不明な音声は「雑音」になるだけ
- 理解できる範囲の音声なら、語彙定着・耳慣らしに有効
- 精聴・シャドーイングなどと組み合わせて使うことで最大効果
つまり、聞き流しは 「正しくやれば強力な武器」、しかし 「誤解してやれば時間の浪費」 なのです。
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当スクールでは、東大法学部卒・公認会計士の代表が、仕事と両立しながら英語を独学で習得した実体験をもとに、各生徒に応じたオーダーメイドの学習法を提案し、学習のスケジュール管理をしています。
私自身、働きながら英検1級・TOEIC960点を取得し、また公認会計士試験に働きながら一発で合格した経験を踏まえて、多忙な方でも実践可能な英語習得法を提供しています。
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投稿者プロフィール

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東京大学法学部卒。大学卒業後、自動車メーカーにて勤務し、働きながら公認会計士試験に一発合格(合格者のうち、上位3%合格)。
現在は監査法人にて会計監査・IT監査に従事するとともに、海外経験なしで英語を習得した経験を生かして英語教育業に携わっています。
保有資格:公認会計士、英検1級、TOEIC960点