TOEICと英検を徹底比較!東大卒英語講師が就活・転職・実力アップの観点で説明
はじめに
英語力を証明する資格として有名なのが TOEIC と 英検。
どちらも日本では高い知名度を誇りますが、試験の目的や評価される場面は大きく異なります。
「就活で有利なのは?」「英語力を伸ばすにはどちらがいい?」──こんな疑問を持つ方のために、TOEIC960点・英検1級を取得した筆者が、両試験を徹底比較します。
基本情報の比較
項目 | TOEIC | 英検 |
---|---|---|
主催 | 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC) | 日本英語検定協会 |
試験形式 | マークシート(リスニング・リーディング) | マークシート+ライティング+面接 |
評価方法 | 10〜990点のスコア制 | 5級〜1級の級制 |
実施回数 | およそ毎月 | 年3回(CBT(パソコンで受ける試験)なら一年中受けられる。ただし、1級はCBT形式はなく、年3回) |
有効期限 | 2年(公式スコア) | 無期限 |
受験料 | TOEIC L&R:7,810円 | 英検1級:12,500円/準1級:10,500円/2級:9,100円 |
主な受験者 | 就活生、社会人 | 中高生、大学生、社会人 |
試験構成の違い
TOEIC
- L&R(Listening & Reading)
- リスニング 100問(約45分)
- リーディング 100問(約75分)
- 合計2時間・200問
英検
- 一次試験:リーディング・リスニング・ライティング
- 二次試験:スピーキング(面接形式)
👉 英検は「読む・聞く・書く・話す」の4技能を総合的に測定。TOEICとは試験の目的が根本的に違います。
難易度とスコア換算目安
TOEICスコア | 英検級目安 |
---|---|
950点以上 | 英検1級 |
800点前後 | 英検準1級 |
600点前後 | 英検2級 |
450点前後 | 英検準2級 |
300点前後 | 英検3級 |
TOEIC高得点=必ずしも英検合格ではありません。
英検はTOEICと異なり スピーキングとライティングが必須。そのため、TOEICで950点を取れる人でも、英検1級に合格できるとは限りません。
逆に、英検1級や準1級に合格できる人なら、少しTOEIC対策をするだけで高得点を狙えるケースが多いです。
合格率の違い
- TOEIC:合否ではなくスコア制。平均点は約600点前後。
- 英検:合格率は級によって大きな差がある。
- 1級:約10%
- 準1級:約15%
- 2級:約25%
👉 英検は「級ごとに壁がある」試験。特に準1級以上は実力が問われます。
就活・転職での評価
TOEIC
- 企業での知名度が圧倒的
- 「TOEIC◯点以上」が条件の求人多数
- 数値化されていて比較しやすい
英検
- 準1級以上で十分アピール可能
- 教員採用、公務員試験、大学入試で高評価
- 「4技能を評価できる資格」として信頼度が高い
スコア・資格の活用実例
- TOEIC
- 大手メーカー:昇進要件に730点以上
- 外資系コンサル:応募条件に850点以上
- 就活生:ESに「TOEIC800点」と記載してアピール
- 英検
- 教員採用試験:準1級で加点
- 大学入試:準1級以上で英語試験免除
- 公務員試験:一部自治体で加点対象
学習法の違い
- TOEIC
- 模試演習を繰り返し、時間管理を徹底
- 出題パターンを覚えて効率的に得点を伸ばす
- ビジネス英語表現を習得できる
- 英検
- 高レベル単語の習得が必須
- エッセイで論理的に書く訓練
- 面接練習でスピーキングを鍛える
どんな人に向いている?
- TOEIC向き
- 就活・転職で英語力を示したい人
- 外資系や日系大手企業を志望する人
- 将来英語を使う予定はないが「資格」として必要な人
- 英検向き
- 実際に英語を「話す・書く」力を伸ばしたい人
- 教育職・研究職・公務員を目指す人
- 長期的に英語力を養成したい人
4技能を鍛えるなら間違いなく英検です。逆に、将来英語を使う予定はなく、就活や転職活動で「英語力を示すだけ」でいいならTOEICを選んだ方が効率的です。
筆者のまとめ意見
私自身、TOEICと英検の両方を経験して感じるのは次の通りです。
- TOEICは「就活・転職の即戦力」。
- 英検は「実力養成と総合力証明」。
- TOEIC高得点者でも英検1級や準1級に落ちることは珍しくない。
- 英検上位級の合格者なら、少しの練習でTOEIC高得点を取れることが多い。
👉 キャリア戦略にはTOEIC、英語力の地力養成には英検。目的で選ぶのが最適解だと考えます。
まとめ
- TOEIC=就活・転職に強いスコア試験
- 英検=4技能を測り、生涯有効な資格
- TOEICは短期成果、英検は長期的な実力証明
- 「何のために受けるか」で選択が変わる
就活・転職ならTOEIC、4技能強化や長期的な学習なら英検。両者を使い分けることが最も効果的です。
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投稿者プロフィール

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東京大学法学部卒。大学卒業後、自動車メーカーにて勤務し、働きながら公認会計士試験に一発合格(合格者のうち、上位3%合格)。
現在は監査法人にて会計監査・IT監査に従事するとともに、海外経験なしで英語を習得した経験を生かして英語教育業に携わっています。
保有資格:公認会計士、英検1級、TOEIC960点