「anything but」と「nothing but」の違いとは？意味・覚え方・言い換え・例文まとめ
川端 啓豊英語学習者にとって、「anything but」と「nothing but」は見た目が似ているため、混同しやすい表現の一つです。しかし、意味は正反対。この違いを理解することは、TOEICを解いたり、英会話をしたりする際に重要です。
この記事では、英検1級、TOEIC960点を取得している筆者が、「anything but」と「nothing but」の違いを初心者にもわかりやすく解説します。
1. anything but / nothing but の意味の違い
- anything but：「〇〇なんかじゃない！」（否定）
- nothing but：「〇〇しかない」（限定）
例文：
- He is anything but honest.（＝正直とは言えない）
- He is nothing but honest.（＝とても正直）
2. 初心者でもすぐにわかる覚え方
「anything but」と「nothing but」は、“but（＝〜以外）”の前の語に注目して意味をつかみましょう。
■ ポイントは「but」の働き
英語で「but」は「しかし」ではなく「〜以外（except）」の意味もあります。これをヒントに考えると、次のように整理できます。
| 表現 | 構造 | 意味 | 覚え方 |
|---|---|---|---|
| anything but A | 何でも(anything)いいけど A はダメ | A ではない | 「A以外ならOK」＝ Aではない！ |
| nothing but A | A以外は全部ダメ(nothing) | Aだけ | 「Aしかない」＝ Aだけ！ |
■ 覚え方のイメージ例
- He is anything but friendly.
→ 「friendly（親切）以外ならなんでもOK」＝ 親切ではない - He is nothing but friendly.
→ 「friendly（親切）しかない」＝ とても親切
このように、「anything but A」は A を強く否定し、「nothing but A」は A を強く肯定する、と覚えておくと忘れにくいです。
3. 言い換え表現を覚えて使い分けよう
「anything but」「nothing but」は便利な表現ですが、場面やニュアンスに応じて言い換える力があると、表現の幅がぐっと広がります。
■ anything but の言い換え
「〇〇では絶対にない」「〇〇とはかけ離れている」という強い否定を含む言い換え表現には以下のものがあります。
- far from 〜： 〜からはほど遠い（例：He is far from honest.）
- by no means 〜： 決して〜ではない（例：She is by no means perfect.）
使い分けのヒント：
「anything but」は口語・会話でもよく使われますが、「far from」、「by no means」はフォーマルな場面や文書で好まれます。
■ nothing but の言い換え
「〜だけ」「〜しかない」と言いたいときの限定・強調表現はこちらです。
- only 〜： 〜だけ（例：She eats only vegetables.）
- just 〜： まさに〜だけ（例：It’s just a scratch.）
使い分けのヒント：
「nothing but」は強調のニュアンスが強く、インパクトがあります。「only」や「just」はより中立で日常会話にも自然に使えます。
４. まとめ
- anything but：〇〇以外はOK → 「〇〇ではない」
- nothing but：〇〇のみ → 「〇〇だけ」
- 「anything but A」は A を強く否定し、「nothing but A」は A を強く肯定する。
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これらの記事も、似た形の表現で混乱しやすいポイントを丁寧に解説しています。英語表現の「つまずきやすい落とし穴」を一緒にクリアしていきましょう。
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投稿者プロフィール
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東京大学法学部卒。大学卒業後、自動車メーカーにて勤務。働きながら公認会計士試験に一発合格（合格者のうち、上位3%合格)。
現在は監査法人にて会計監査・IT監査に従事するとともに、海外経験なしで英語を習得した経験を生かして英語教育業に携わっています。
保有資格：公認会計士、英検1級、TOEIC960点
