✅東大卒英語講師がキクタンシリーズの特徴・使い方・デメリットまで徹底レビュー!

はじめに:キクタンはなぜ今も選ばれるのか?

英単語帳は数多くありますが、「聞いて覚える」というコンセプトをここまで徹底した教材はそう多くありません。

『キクタン』は、チャンツ形式の音声とスケジュールしやすい設計で、多くの英語学習者から支持されるベストセラー単語帳です。

この記事では、英検1級、TOEIC960点を取得した筆者が、キクタンの特徴から効果的な使い方、さらには実際に使って感じたメリット・デメリットまで、実体験に基づいて詳しく解説します。


キクタンとは?|耳で覚える英単語帳の先駆け

「キクタン(Kikutan)」は、アルク社が出版する英単語帳シリーズです。
最大の特徴は以下の3点です:

  • 音声学習に特化(チャンツ形式の音声つき)
  • スケジュール管理がしやすい(Dayごとの構成)
  • レベルや目的に応じた豊富なラインナップ

チャンツ音声が最大の武器

キクタンの核は、何といっても「チャンツ(Chants)」です。

チャンツとは?

テンポのよいリズムに乗せて「単語→意味→リピート」という形式で音声が進む仕組みです。

abandon(動詞)
アバンダン → 見捨てる → アバンダン

このリズムが耳に残り、自然と単語が口をついて出てくるようになります。


キクタンの学習法:1日16語ではなく、1周を最速で回す!

キクタンの公式の使い方では「1日16語×8週間」で1冊を完了させる設計です。
しかし、それでは1周に約2か月もかかってしまい非効率です。

✅ 効率的な学習法:30分聞き流しで5日以内に1周!

  • 覚えようとしなくてよい。とにかく聞き流す。
  • 音声は「Chants」のみでOK。「Sentence」は不要
  • スピーキングやライティングを強化したい人は、「Phrase」の中で使えそうなものだけをピックアップ

この方法なら、1日30分の音声で5日以内に1周が可能。
語彙学習の鉄則は「短期間で何周もする」ことです。キクタンもこの方針で使えば、効果は倍増します。


キクタンのレベル別ラインナップ

あなたのレベルや目的に応じて、キクタンシリーズから最適な1冊を選びましょう。

◆ TOEIC対策向け

  • キクタン TOEIC L&R Test Score 600 / 800 / 990
     → レベル別に語彙が厳選されており、実際の出題傾向とマッチしています。

◆ 英検対策向け

  • キクタン英検 準2級・2級・準1級・1級
     → 試験頻出語を中心に構成。ただし一部の版で改訂が古いものがあるため注意が必要。

◆ 高校・大学受験向け

  • キクタン Basic / Advanced / Super
     → センター試験~難関大学まで幅広く対応

上記以外にもニュース英語に特化したキクタンなど多くのラインナップがあります。

キクタンシリーズの強みは幅広いラインナップをそろえていることです。試験や目的に合わせてキクタンメソッドを活用することができます。


キクタンのメリット:耳で覚える学習が継続しやすい

✅ メリット①:テンポがよく、覚えやすくて挫折しにくい

テンポがよいチャンツ音声のおかげで、単語学習がまるで「音楽を聞く」ような感覚に。

無機質な暗記がつらい人でも続けやすいのが大きな強みです。

✅ メリット②:リスニングと語彙の同時強化が可能

文字ではなく、音から覚えるタイプの参考書であるため、リスニングパート対策にも直結します。

✅ メリット③:持ち運びやすい設計&アプリでAI学習が可能

コンパクトサイズの冊子とアプリで使える音声データにより、いつでもどこでも学習できます。

また有料ですがboocoというアプリを使えばAI学習で効率的に単語を覚えることができます。


実際に使って感じたデメリット

効果的な単語帳である一方、特にスピーキングやライティングを重視する学習者には以下の点で不便に感じられるかもしれません。

❌ デメリット①:動詞の自動詞・他動詞の区別が記載されていない

これは英文を書く上で非常に重要な情報です。
ライティングやスピーキングの精度を高めたい場合、辞書との併用が必要です。

❌ デメリット②:「Phrase」部分に音声がない

ここが一番のデメリットです。

ChantsやSentenceには音声がありますが、「Phrase」には用意されていません。

Phrase部分はスピーキングやライティングで使えるフレーズが豊富にあるため、この点はとても残念なところです。

❌ デメリット③:シリーズの中には改訂が古いものもある

またスピーキング・ライティングに限らないデメリットとして、特に英検シリーズでは内容が古く、現在の出題傾向に合っていないものが一部あります。

購入時には改訂年やレビューを確認しましょう。


スピーキング・ライティングを意識した使い方の工夫

上記のデメリットを補うために、以下のような工夫をするとよいでしょう。

  • Phraseの中から使えそうな表現だけをノートに抜き出す
  • 例文を自作して作ってみて、AIに添削させる
  • 自動詞・他動詞を調べて、自分でマークしておく

特にアウトプット力を強化したい人は、「例文を自作して使ってみる」ことが効果的です。


キクタンはどんな人に向いているか?

  • ✅ 英語に苦手意識があり、楽しく語彙を覚えたい人
  • ✅ 通勤・通学などのスキマ時間を活用したい人
  • ✅ リスニング力を単語学習と同時に伸ばしたい人

長文の中で単語を覚えたいという人には不向きです。


よくある質問(FAQ)

Q. 「Chants」と「Sentence」、どちらを使うべき?

→ 基本はChantsだけでOK。Sentenceまでやると1周に時間がかかるからです。

Sentenceは単語の使い方を確認したいときに見るだけで大丈夫です。

Q. 1日16語でなくて大丈夫?

→ むしろ1周を短期で回すことが重要。覚えようとせず、30分聞き流しを5日間続けて1周するのが理想です。


まとめ:キクタンは「耳」と「テンポ」で覚える単語帳の決定版

キクタンは、以下のようなメリットと課題を併せ持っています。

✅ メリットまとめ

  • チャンツ音声で楽しく覚えられる
  • リスニング力も同時に強化できる
  • 毎日聞くだけで英語に触れる習慣が作れる

❌ デメリットまとめ

  • 動詞の自動詞・他動詞が書かれていない
  • Phraseに音声がない
  • 改訂が古いシリーズもある

とはいえ、「覚えやすく、続けやすい」教材としての価値は非常に高く、初級者から上級者まで特におすすめできる一冊です。

私のスクールでも使用する教材の候補に挙がる参考書です。

🔗 関連記事

当スクールの他にはない強み

当スクールでは、東大法学部卒・公認会計士の代表が、仕事と両立しながら英語を独学で習得した実体験をもとに、あなた専用の「続けられる学習法」を提案しています。

私自身、海外経験がありませんが、働きながら英検1級・TOEIC960点を取得し、また公認会計士試験に働きながら一発で合格した経験を踏まえて、多忙な方でも実践可能な英語習得法を提供しています。

また、東大入試・公認会計士試験を一発で突破した経験を生かして、勉強方法・習慣化のコツ・モチベーション維持の方法も伝授しますので、英語力ではなく、生涯使える勉強法も習得できることが、他のスクールにはない当スクール独自の強みです。

👉 英語コーチングの詳細を見る

「自分に合ったやり方がわからない」「目標はあるけど、続けられない」そう感じている方にこそ、効率的な学習戦略をお届けします。

投稿者プロフィール

川端 啓豊
川端 啓豊
東京大学法学部卒。大学卒業後、自動車メーカーにて勤務し、働きながら公認会計士試験に一発合格(合格者のうち、上位3%合格)。
現在は監査法人にて会計監査・IT監査に従事するとともに、海外経験なしで英語を習得した経験を生かして英語教育業に携わっています。
保有資格:公認会計士、英検1級、TOEIC960点