東大卒英語講師が『銀のフレーズ』を正直にレビュー│NGな使い方や単語の効率的な覚え方まで解説!
TOEICスコアアップを目指す人にとって、単語力は避けて通れない基礎中の基礎です。
その中でも『銀のフレーズ』は、TOEIC初心者〜中級者に特化した単語帳として、多くの学習者から支持を集めています。
「金のフレーズとどう違うの?」「TOEIC600点台を目指すなら金フレじゃないの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
本記事では、英検1級、TOEIC960点を取得した筆者が、『銀のフレーズ』のメリット・注意点・効率的な使い方まで、徹底的に解説します。
🔹 『銀のフレーズ』とは?
『銀のフレーズ』は、人気単語帳『金のフレーズ』の著者TEX加藤氏による、TOEIC初級〜中級者向けの単語帳です。タイトルからもわかるように、『金フレ』よりも一段階やさしいレベル設定となっています。
- 出版社:朝日新聞出版
- 収録単語数:約1000語
- ターゲット:TOEIC300〜600点台の学習者
- 特徴:短文と一緒に覚える構成で、実践的な単語力を育成
TOEICテストの出題傾向に合わせ、リスニング・リーディング両方で頻出する語彙を厳選しており、リーディングだけではなく、リスニング対策としても有効です。
🔸 金フレとの違いと注意点:語句の重複に要注意
『銀のフレーズ』と『金のフレーズ』には、語彙の一部に重複があります。これは「TOEIC頻出単語は限られている」ことの裏返しでもあります。
たとえば、「schedule」「apply」「attend」などは『金フレ』にも出てくるため、両方の単語帳を使うと「またこの単語か」と感じるかもしれません。
しかし、語彙の定着において繰り返しは非常に重要です。
重複=無駄ではなく、むしろ記憶を強化するチャンス。語彙力に自信のない人は、『銀フレ』で基礎を固めた上で『金フレ』へ進むと、スムーズなレベルアップが可能になります。
🔸 対象者:TOEIC600点未満の人は迷わず銀フレ!
『銀のフレーズ』は、以下のような学習者に最適です。
- 英語に苦手意識があり、TOEIC400〜500点台の人
- 金フレに挫折した経験がある人
- 単語帳が苦手で最後までやりきれたことがない人
- リスニングで何を言っているかまったく聞き取れない人
一方で、600点をすでに超えており、700点〜800点を目指す人には『金フレ』の方が適しています。
ただし、現在のスコアが600点未満であれば、目標が700点以上であっても、まずは『銀フレ』を使った方が学習効率は圧倒的に高いでしょう。
🔸 「100語ずつ覚える」学習法がベスト
『銀フレ』は約1000語が収録されていますが、最初から最後まで一気にやるのは非効率です。
脳の記憶の特性上、最初に覚えた単語をすぐに忘れてしまい、結果的に定着しません。そこでおすすめなのが、次の方法です。
✅ 学習ステップ:
- 100語ずつ区切る(例:001〜100、101〜200…)
- 各ユニットを3周する
- 8割以上答えられるようになったら次へ
- 最後に全体を復習する
この「スモールステップ学習法」は、特に英語が苦手な方に効果的です。学習のハードルが下がり、継続しやすくなります。
🔸 単語だけでなく、短文で覚えられる強み
『銀のフレーズ』の大きな特長は、「1単語=1フレーズ」で覚えられる点にあります。
単語帳にありがちな“単語と日本語の暗記”ではなく、実際の使用例・フレーズとともに覚えることで、記憶の定着率が格段に上がります。
例:
- attend a meeting(会議に出席する)
- deliver a package(荷物を配達する)
このような「TOEIC的な使い方」を覚えることが、点数アップに直結します。暗記ではなく、“実感”で覚えることが可能なのが『銀フレ』の大きな魅力です。
🔸 音声アプリ・音源でリスニング対策にも活用
『銀のフレーズ』には、音声ダウンロードや専用アプリも用意されており、ネイティブの発音でリスニング学習ができます。
発音・アクセントも自然に身につき、リスニングパートのの聞き取り対策にも直結します。
おすすめの活用法:
- スマホで通勤中にシャドーイング
- 寝る前に音声を聞き流す
- 自分でも声に出して復唱する
リスニング対策が弱いと感じる方は、単語を「目」だけでなく「耳」からも覚えていくと大きな効果が期待できます。
🔸 解説は秀逸。だが、まずは「見出し語」に集中すべき
『銀フレ』の解説は丁寧で実用的。各単語に対して、文法的な注意点やTOEICでの出題傾向までカバーしています。
しかし、1周目から解説まで読み込むのは非効率です。
まずは、
✅ 見出し語+日本語訳+例文(1フレーズ)を覚える
ことに専念しましょう。解説を熟読するのは、2周目以降でも遅くありません。
単語帳はじっくり時間をかけて1周するのではなく、短期間で何周もするのが鉄則です!
🔸 注意点:単語帳だけでスコアは伸びない
『銀のフレーズ』はTOEIC学習における「基礎固め」に最適ですが、単語帳だけではスコアは頭打ちになります。
TOEICスコアは以下の力が総合的に求められます。
能力 | 必要な教材例 |
---|---|
語彙力 | 銀のフレーズ |
文法力 | 中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。 |
リスニング力 | 公式問題集(リスニング教材は公式問題集に集中する方が効率的です) |
長文読解力 | TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート7、公式問題集 |
「銀フレで語彙を固め → 文法 → リスニング・長文へ」の流れで、着実にスコアを伸ばすことが可能です。
🔸 まとめ:銀のフレーズはTOEIC600点未満の人にとって最強の1冊
『銀のフレーズ』は、以下のような学習者にぴったりの単語帳です。
- TOEIC400〜600点で伸び悩んでいる
- 金フレには手が出ないと感じる
- 英語の基礎単語に不安がある
- TOEICに特化した実践的な語彙を短期間で習得したい
また、1冊終えた後には『金のフレーズ』へのステップアップが自然にできるよう設計されているため、TOEIC中級者へと進むための“登竜門”としても非常に優れています。
まずは100語ずつ、1日30分でもOKです。最初の1周をなるべく短期間で終えることが記憶定着の鍵。
ぜひ、『銀のフレーズ』をTOEICスコアアップの起点として、次のステップへ進んでください。
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投稿者プロフィール

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東京大学法学部卒。大学卒業後、自動車メーカーにて勤務し、働きながら公認会計士試験に一発合格(合格者のうち、上位3%合格)。
現在は監査法人にて会計監査・IT監査に従事するとともに、海外経験なしで英語を習得した経験を生かして英語教育業に携わっています。
保有資格:公認会計士、英検1級、TOEIC960点